和紅茶の美味しいミルクティーの淹れ方

美味しいミルクティーを淹れましょう
ミルクティの美味しい季節。美味しいミルクティーを淹れるコツは、紅茶選びと抽出の方法。この2つの基本さえおさえれば、誰でも美味しいミルクティーを淹れることができます。ここでは、どんな紅茶を選んでどんなふうに淹れればいいかを、紅茶の基本的な特性を理解しながら解説したいと思います。
美味しいミルクティーとは?
その前に、美味しいミルクティーとはなんでしょうか。ここではしっかりと紅茶の香り、風味が感じられつつミルクと合わせることでまろやかでコクのある飲み心地があるものが、美味しいミルクティーとします。すこし科学的な話をすると、紅茶の渋みの正体は、ポリフェノール(タンニンやカテキン)という成分です。タンニンはタンパク質と強く結びつく性質があるため、口の中に含まれるタンパク質と結びつき渋みを感じます。ミルクをいれると、ミルクに含まれるタンパク質(主にカゼイン)が先にタンニンと結合するので、渋みや刺激が大幅に抑えられるのです。
つぎにミルクに含まれる脂肪分。これが舌や口の中を薄くコーティングして、刺激的な成分を感じにくくします。マスキングと言ったりもします。そこに乳脂肪分のなめらかな舌触りが加わって、まろやかに感じられるようになります。
そして風味の相互作用。ミルクに含まれる乳糖という成分はほのかな甘味があり、紅茶の苦みや渋みを抑えます。また、香りや風味のしっかりした紅茶は、ミルクの濃厚な風味に負けず、むしろ相乗効果で深くまろやかな味わいに変化するのです。
茶葉の選び方
前置きが長くなりましたが、そうすると美味しいミルクティーを楽しむための紅茶は、しっかりとした香り、風味のあるもの選ぶのがポイントとなることが分かると思います。一般的に紅茶の世界では、ミルクティーに合う紅茶としてアッサムやウバが選ばれます。とくにクオリティーシーズンと呼ばれる、茶葉が成熟ししっかりと味が乗ったセカンドフラッシュ(夏摘み)の紅茶が良いとされます。もちろん日本の紅茶でも、べにふうきに代表される紅茶品種を使った紅茶は、アッサムやウバに負けないしっかりとした風味のものがあります。ちなみにべにふうきは、アッサム系の品種がルーツにある品種で、べにふうきの「べに」は紅茶品種であることを表しています。ですので、和紅茶をミルクティーにする場合はべにふうきなど紅茶品種のものを選ぶとよいでしょう。
ミルクティーを淹れるコツ
茶葉をえらんだら、次に美味しいミルクティーの淹れ方です。まず、しっかりと紅茶の風味を出すために茶葉の量は少し多めが良いです。カップ1杯、180ccの量であれば3~4gが適量です。ティーバッグの場合は1パックがだいたい2gですので、ちょっと贅沢ですが2パック使うとよいでしょう。ただ、やはり美味しいミルクティーを淹れるなら基本的にはリーフティーがおすすめです。量に換算したらティーバッグより安価になりますしね。次に、ティーポットを温めること。紅茶の成分はお湯が高温になるほどしっかりと抽出されます。とくに冬場は、陶磁器やガラスのポットは冷えています。冷えたポットにお湯を注ぐと、お湯の温度は10℃程度下がり、そこからさらに下がっていきます。お茶の成分、とくにタンニンは90℃以上でよく抽出されるようになるため、抽出中もできるだけ高温を維持することが必要で、そのためにポットを温めます。抽出時間はストレートで淹れるときより少し長めに抽出するとよいでしょう。抽出時間はお茶によって調節しますが、たとえばストレートで3分が適切な抽出時間のお茶ならば、1分増やす、みたいな感じで良いと思います。
コクと紅茶の香り、風味を楽しむ
茶葉の量を増やし、高温を保ち、抽出時間を伸ばした紅茶は、ストレートで飲むと当然ながら少し渋すぎたり濃すぎたり感じます。けれど、これがミルクをいれると先述したとおり深いコクのある風味に化けるのです。さらに渋み以外のお茶の成分もしっかり抽出されていますので、その紅茶が持つ特徴も感じられる、美味しいミルクティになります。アッサムのミルクティーは麦や穀物を連想させる風味があり、モルティーと表現されたり、華やかな香りのあるベニフウキのミルクティは、アッサムとは異なる華やかな香りのコクのあるミルクティーが楽しめます。これを参考にぜひ美味しいミルクティを淹れてみてください。