京都府宇治市の炭山に窯を構える原 稔氏の手による、南蛮手(なんばんで)の宝瓶(ほうひん)です。宝瓶は玉露や質の良い煎茶を淹れるために煎茶道などにも使われる伝統的な持ち手のない急須です。
南蛮手は古くアジアにルーツのある焼締めによる仕上げで、急須や水注などの茶器が作られ、素朴な表情がかつての茶人たちに愛されてきました。土を思わせる無釉の質感は、控えめながら独自の存在感があります。
本体内部には繊細な茶の風味を損なわないよう透明釉が掛けられ、茶葉が映えるよう粉引による刷毛目が施されています。茶こしは一つひとつ手作業で孔が明けられ手の込んだ作りとなっています。
幅:約8.3cm
奥行き:約11cm
高さ:約7.2cm
容量:約100ml(おおよそ8分目)
一点一点手作りのため、サイズや形状、色、質感に個体差があります。予めご了承ください。
原 稔(はら みのる)
京焼・清水焼の窯が集まる陶芸の里、京都宇治の炭山に窯を構え、京都の伝統に根ざした作陶を続けている。
平成2 京都府立陶工高等技術専門校成型科修了
平成3 京都市立工業試験所本科修了
同年 父 原清和に師事
平成8 京焼・清水焼展入賞 京都府知事賞
平成11 晴明神社宮司、山口喜堂氏より「清晁銘」を拝銘
平成15 京焼・清水焼展入賞 京都府知事賞