日本六古窯の一つで急須の一大産地としても知られる愛知県常滑市。その地で70年以上の歴史のある常滑焼の工房、玉光陶園による黒泥極浅急須です。同工房にお伺いし、倉庫にある膨大なアーカイブの中から独自の視点でセレクトし、仕上げやサイズを特別にご注文させていただきました。
極浅と呼ばれる非常に平たい形状は、お湯を注いだ時、茶葉が薄く広がって均一に抽出することができます。また、開いた茶葉の景色の美しさも魅力の一つです。適量で120mlほどの容量ですので、普通煎茶や玉露を多煎で楽しむ淹れ方の他、平たく氷を並べて氷出しにも向いています。
常滑の急須は伝統的に半磁器の土を使い、無釉で焼成する焼締と呼ばれる製法が特徴です。これらは炻器と呼ばれ、高温で焼成することで固く焼きしまり、無釉でも使用することができます。伝統的に炻器質のうつわは急須に向いていると言われています。
表面は筋引と呼ばれるごく細かいラインのある仕上げです。茶こし部分はセラメッシュと呼ばれる常滑急須独自の陶器製のもので、無数の細かい穴により、比較的細かい茶葉も逃さずお茶を抽出することができます。
また、蓋すりとよばれる本体と蓋をけずり合わせる工程がある事も常滑急須ならではの特徴です。これにより精度の高い蓋の合わせを実現しています。
急須を専門に長年作陶を続ける工房ならではの細やかな気配りと使い勝手の良さ、轆轤挽きによる手作業の味わいがありながらもカチッとした精度の高さを感じられる、長くご愛用していただきたい一品です。
胴経：約10.8cm
全長：約13.1cm（注ぎ口含む）
全幅：約16.2cm（持ち手含む）
高さ：約5.8cm
容量：8分目で約120ml
材質：陶器（炻器）
紙箱入り
・すべて手作りのため、サイズや形状、色、質感に個体差があります。予めご了承ください。
二代目玉光 梅原寛隆
陶歴
初代玉光師にて修行
日本煎茶工芸展 入選二回
長三賞陶芸展 長三賞受賞
日本伝統工芸士会展 入選
玉光二代目 承継
文化振興 市表彰
経産大臣 伝統工芸士に認定
穴窯築窯（椎ノ木窯）
愛知県優秀技術賞表彰
愛知県優秀技能賞表彰
愛知県伝統功労賞表彰
中部経済産業局長賞
NHKチャリティーバザー作品依頼